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福祉サービスを使いこなすための“記録”の大切さ

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こんにちは、詩の郷です。

記録と聞くと、支援者が書くものというイメージがあるかもしれません。たとえば、サービス利用計画書や面談の記録など、身近な“記録”は、意外といろいろあるものです。
でも実は、ご本人が日々の出来事や気持ち、困りごとを「記録」として残しておくと、福祉サービスをうまく使いこなすための大切な手がかりになります。 今回は、「どんな記録が、どんな支援につながるのか」具体例を交えてご紹介します。

記録が制度につながる──具体的な活用の例

記録があると、相談や支援の場面で自分の状況を整理しやすくなり、「必要な制度」や「ぴったりの支援」につながることがあります。

  • 日々の困りごとをメモする
    たとえば、「お風呂に入るのが大変」「ごはんの準備がしんどい」「病院までの移動が不安」など、日常生活で感じているちょっとした困難も、記録として残しておくことで相談の際に具体的に伝えることができます。
    訪問介護(身体介護や生活援助)、通院等乗降介助、福祉用具の利用などにつながることがあります。
  • 体調や気分の波を記録する
    「体調が安定しない日が多い」「眠れない日が続いている」「気分が沈むことが増えた」といった変化も、日々のメモやカレンダーへの印で残しておくと、支援者に状況を理解してもらいやすくなります。
    支援区分の見直しや訪問看護、自立支援医療の活用につながることもあります。
  • 活動の感想や変化を書く
    「作業所でこんな作業ができた」「最近行けない日が続いている」「この活動は楽しみだった」など、活動への参加状況や気持ちの変化を記録しておくことで、サービス内容の見直しや支援計画の調整に活かされることもあります。
    就労系サービスの継続や変更、支援計画の目標見直しなどに活用されます。
  • 家庭内のことやサポート状況を記録する
    「家族との関係が不安定」「介助してくれていた家族が最近忙しくなった」など、家庭環境の変化や支援体制のゆらぎも、記録として残しておくと支援者との共有がしやすくなります。
    グループホームへの移行、訪問系支援(居宅介護・重度訪問介護など)の導入検討につながることもあります。
  • サービス利用中の感想や希望を書く
    「この曜日は負担が大きい」「この支援員さんとは話しやすい」など、日々の利用に対する気づきや希望も記録しておくと、サービス提供側にとって大切なヒントになります。
    サービス時間や担当者の調整、事業所変更などが検討されるきっかけになります。

「うまく話せない」人にも、記録は味方になる

伝えるのが苦手でも、記録があることで自分の思いや状況を支援者に伝えやすくなります。

  • 予定帳やカレンダーに一言メモを残す
  • 気持ちの変化をマークやシールで記録する
  • スマホのメモやアプリを使って体調の波を記録する
  • 相談のときに記録を見ながら話す

記録は、「うまく話せなかったらどうしよう」という不安をやわらげ、自分の思いを支える道具になります。

これまで記録をつけたことがない方も、ほんの小さなメモから始めてみませんか。
あなたの言葉が、これからの支援をつくる一歩になるかもしれません。

詩の郷でも、記録が支援につながることがあります

詩の郷では、入居者さんの声を丁寧に受けとめ、必要に応じて相談支援専門員と連携しながら制度やサービスの活用をすすめています。
ご本人が記録を残している場合、それが相談のきっかけになったり、サービス調整の手がかりになることもあります。
“言葉にするのがむずかしいときほど、記録が力になる”──そうした関わりを、これからも大切にしていきたいと考えています。