こんにちは、詩の郷です。
グループホームでの暮らしの中、スタッフとの関係に戸惑いや違和感を抱くことがあるかもしれません。
それは、決して珍しいことではありません。
今回は、そんな「うまくいかない」と感じたときの対処法について、いくつかの視点からお話ししていきます。
◇「信頼関係=仲良し」ではありません
スタッフと関わる中で、「どうしても好きになれない」「なんとなく気が合わない」と感じることがあるかもしれません。
でも、信頼関係とは“好きになること”ではなく、“安心して頼れること”です。
たとえば、役所や病院などで特別に親しいわけではないけれど、ていねいに応えてくれる人に対して「この人なら大丈夫」と感じたことはありませんか?それと同じように、グループホームでも、スタッフがきちんと話を聞いてくれたり、必要なときに対応してくれたりすれば、それは十分な信頼関係です。
無理に仲良くなる必要はありません。自分が安心して過ごせるやりとりや距離感を大事にしながら、信頼できる形を見つけていきましょう。
◇信頼関係が築きにくいときの、関係づくりの工夫
相手に不安を感じる、話しかけづらい、自分の気持ちをうまく伝えられない――そんなときも、少しの工夫で、やりとりがしやすくなるかもしれません。
・紙に書いて気持ちを伝える
相手との関係がうまくいかず、直接言いづらいときは、気持ちを紙に書いて渡す方法もあります。
メモや手紙なら、相手に伝わりやすい言葉をじっくり選ぶことができ、自分の考えを落ち着いて整理する時間も確保できます。
・落ち着けるタイミングを選ぶ
相手と話すときは、自分がリラックスしやすい時間帯を選ぶのも一つの方法です。
たとえば、共有スペースが静かで、人の出入りが少ない時間など、自分にとって話しやすいと感じるタイミングを見つけてみてください。
・伝えてもらう人を頼る
自分で直接言うのが難しいときは、信頼できるスタッフや家族などに「こう伝えてほしい」とお願いする方法もあります。
まわりの人に協力してもらうことで、相手と少しずつやりとりができるようになるきっかけが生まれ、安心して関係を築く一歩につながります。
自分にとって「話しやすい形」を見つけられると、コミュニケーションの負担が軽くなります。
また、「自分の気持ちはちゃんと伝わるはず」と思いすぎないのも大切です。相手は自分とはちがう考えや感じ方をもつ他人だからこそ、すれちがいや誤解が起こるのは自然なことです。伝えたつもりでも、うまく届いていなかったら、伝え方やタイミング、関わるスタッフを見直してみるのもよいでしょう。
◇合わないと感じたら、ひとりで抱えずに相談を
関係に悩んだとき、心にモヤモヤを抱えたままでいるのはつらいです。「自分のせいかも」と思い込まず、早めに信頼できる人に相談しましょう。
相談できる相手には、次のような方がいます。
- グループホームのサービス管理責任者
- 日中通っている事業所の職員
- 相談支援専門員
- ご家族(場合によって)
状況や気持ちに合わせて、話しやすい相手を選んでみてください。
◇詩の郷では、「心がほっとできる関係」を目指しています
詩の郷では、入居者さんとスタッフの間に安心できるやりとりが築けるよう、日々の関係づくりを大切にしています。
- スタッフ同士での情報共有により、関わり方をすり合わせる
- 「苦手」「不安」と感じる気持ちを尊重する
- 無理に仲良くなることを求めず、適切な距離感を一緒に探す
信頼関係は、一度で築けるものではありません。そして、合わないときは無理をしなくてもいいのです。
どんなときでも、“心がほっとできる関係”をつくることを、詩の郷は大切にしています。