触法障害者とは

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誰もが安心して暮らせる社会を目指す現代、時に「見えにくい存在」となってしまう方たちがいらっしゃいます。
障害があるがゆえに生きづらさを抱え、支援の手が届かないまま孤立してしまう…。
そんな方たちが、知らず知らずのうちに社会のルールに反する行動をとってしまうこともあります。
今回は、触法障害者(しょくほうしょうがいしゃ)という言葉の背景にあるものを、一緒に考えていきたいと思います。

◇触法障害者とは

触法障害者という言葉は、普段あまり耳にすることがないかもしれません。
これは、障害のある方が法律に触れる行為、つまり犯罪にあてはまる行動をとった場合に使われる言葉です。
でも、この言葉の奥には、もっと深い背景があります。
「支援が届かなかった人」「生きづらさを抱えたまま、ひとりで頑張ってきた人」——そう考えると、見えてくる景色は少し違ってきます。

◇なぜ法を犯してしまうのか

障害があることで、思いをうまく伝えられなかったり、気持ちをコントロールするのが難しかったりする場合があります。
周囲の理解を得られずに孤立し、生活に困っても相談する人がいない…。
そんな状況のなかで、気づけば法に触れてしまうことがあるのです。
決して悪意からではなく、助けを求める手段を知らなかったり、生きていくために選ばざるをえない道だったりすることも、少なくありません。

◇支援が届くことの意味

触法障害者と呼ばれる方たちも、地域の一員です。
社会の中で安心して暮らすためには、新たな居場所を見つけて周囲の信頼を取り戻し、自分らしく生きる力を育むことが大切です。
そのためには、まわりの支援や理解、そして何より「大丈夫だよ」と迎え入れる場所が必要です。
福祉や地域のあたたかなサポートは、新しい人生を歩き出すための大きな力になります。

・生活の安定からの再出発
生活に困窮し、つい万引きを繰り返してしまった方のケースでは、地域のサポートによって安定した住まいと仕事を得られました。
それにより、再び穏やかな日常を取り戻されています。

・信頼関係が支えとなる
感情のコントロールが難しく、暴力行為によって警察に関わった方のケースでは、その後、支援者との信頼関係を築くことで自分の気持ちを整理し、安心して相談できるようになりました。
今では地域の中で穏やかに暮らし、自分の役割を見つけながら生活していらっしゃいます。

◇詩の郷が大切にしていること

詩の郷では、障害があっても、過去にどんなことがあっても、「今」と「これから」を大切にしています。
安心できる暮らしや、心からほっとできる時間を、一緒に作っていきましょう。
「あなたはここにいていい。」その想いを、私たちは入居者さんお一人おひとりに、丁寧に届けたいと考えています。